2022.12.05

かぜ薬にはご用心

ブログ読者の皆様、こんにちは。
最近急に寒くなってきましたが、かぜなど引いていないでしょうか?
今回のブログは、かぜ知らず・免疫力抜群の高柳がお送りいたします。

さてさて、タイトルの「かぜ薬にご用心」ですが、今回のテーマはアスリート向けになっております。
ですが、アスリートだけではなく、スポーツをしているお子さんを持つ方や、スポーツ好きな方、一般の方々など多くの人に知ってもらえると嬉しいです。
記事がやや長めとなっておりますので、お時間ある方はお付き合いいただけると幸いです。

突然ですが、皆さんは「ドーピング」という言葉を知っていますか?
耳にしたことがあるという方は、普段スポーツ観戦が好きな方かもしれませんね。
最近ですと、今年の冬季オリンピックでのフィギュアスケートで物議を醸したことや、東京五輪でメダルを剥奪された陸上選手の記事などが、記憶に新しいかと思います。

ドーピングとは、スポーツにおいて禁止されている物質や方法によって、競技能力を高め、意図的に自分だけが優位に立ち、勝利を得ようとする行為です(JADAより)。
そのような行為を隠すことも指します。
やはり、ズルをして勝利を得ようとすることは、フェアではなく、スポーツマンシップに反しますよね。
また、そのような行為によって得た勝利は素直に喜ぶことが出来ないかと思います。

しかし、上記に「意図的に」と記載してありますが、たとえ意図的でなくとも、服用した薬に禁止物質が入っていた場合は、「違反」とみなされてしまいます。
競技力を向上させるためだけではなく、病気を治す薬にも禁止物質が含まれている場合があり、それらを知らずに服用し、結果的に違反になってしまうことを「うっかりドーピング」といいます。
せっかく頑張って練習してきた競技を、「うっかり」で台無しにするのはもったいないですよね。

日々、アスリートは薬を服用する時には気を付けて欲しいですが、大切な試合前にかぜを引いてしまったり、体調が悪いとき、症状を和らげるために医薬品を服用することは決して悪い事ではありません。
しかし、
・病院に行ってドクターに確認する時間がない!
・薬はあるけど禁止物質が入っているかわからない!
・何を購入すればいいかわからない!
といった場合に、その薬に禁止物質が入っているかどうか調べることが出来る、とても優秀なアプリがありますので、ご紹介いたします(今回も前置きが長いですが、大事なことなので…)。

アプリの名前は「ドーピングインデックス」といい、「DINX」と検索すれば出てくるかと思います。
こちらのインストールや使用にお金はかかりません。

登録が完了すると、このような画面になり、薬の検索の仕方が選べます。

バーコードやQRコードのような読み取りの場合は良いですが、医薬品名検索の場合は、医薬品名が全て一致していることが大切です。
同じような名前の医薬品でも、ちょっとした違いで禁止物質が入っているものと入っていないものとで別れるケースも少なくありません。
調べたい医薬品の名前がきちんと合っているかどうか、必ず確認するようにしましょう。

禁止物質が入っていない場合は、以下のような画面が出てきますので、〇となったものは安心して使用できます。

ある選手とのやり取りで、
「調べたもの全て使用可になったが、本当に大丈夫か?」
と疑うような連絡がきたことがありますが、禁止物質が入っている医薬品の場合はこのような画面が出てきます。

同じかぜ薬でも、内容物が違うことで、禁止物質が入っているものと入っていないものとで、こんなにも違います。
かぜ薬には興奮させるような物質が入っているものがあり、これが禁止物質となってしまいます。

検索した履歴も10年間は残るようなので、医薬品を確認して使用したという証拠になり、
万が一、ドーピング陽性反応が出てしまった場合は非故意証明書として意図的な摂取でないことを明らかにする手助けになるようです。
登録しなくても使用できるようですが、登録しないと検索履歴は残らないようなので、登録して使用することを強くお勧めします。

このアプリで検査悪しても出てこない医薬品に関しては、服用するのをやめるか、メーカーや近くのスポーツファーマシストに確認するのが良いかと思います。
スポーツファーマシストとは、再診のアンチ・ドーピングに関する専門知識を持つ薬剤師のことで、検索ページで近くにいるかどうかを調べることが出来ます。
https://www3.playtruejapan.org/sports-pharmacist/search.php

このように、アスリートは医薬品を使用する際は、ドクターに確認したり、自分で調べる習慣を付けることが大切です。
まだトップアスリートじゃないから…なんて言わずに、可能性は無限大です。
トップアスリートはもちろん、これから活躍するジュニア世代や、トップを目指して頑張るアスリートの皆さんは、ぜひ調べる習慣を付けてくださいね。

禁止薬物が入っているものは、あくまでもアスリートは使用を控えたほうが良いというものなので、一般の方やドーピング検査の対象にならないようなスポーツ愛好家の皆様は気にせず服用していただければと思います。

長くなりましたが、お付き合いいただきありがとうございました。
ここ最近ぐっと寒くなりましたので、お体ご自愛下さいね。

高柳 亜実

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