こんにちは。
本日のブログを担当する鈴木辰哉です。
連日の猛暑日が続いている関東を離れて菅平高原に陸上競技の合宿サポートにきています。
夏の菅平高原はラグビーやサッカーなどスポーツ合宿の聖地となっており、陸上競技も学生から実業団まで多くの選手が合宿を行っています。
菅平高原の標高は1300mと比較的高地にあり、この時期でも朝と夕方は涼しく、湿度もそれほど高くないため、質の高い練習ができることが合宿地に選ばれる1つの理由なのではないでしょうか。
また、合宿では1週間〜2週間の間、平地と比べて低圧低酸素環境での生活及び練習を行うため、高地トレーニングとしても利用されます。
一般的に高地トレーニングは標高1300〜2000mが理想とされ、以下の能力が向上することが言われています。
①有酸素性能力(持久力)の向上1
赤血球、ヘモグロビン及び血液量が増加することにより、血液中の酸素をより体内で運ぶ能力が改善され、最大酸素摂取量を改善させることが報告されています。
②有酸素性能力(持久力)の向上2
骨格筋の毛細血管の発達、ミオグロビン濃度の増加、ミトコンドリアにおける酸素系酵素活性により、酸素運搬能力や骨格筋内の酸素利用効率が改善されることで、有酸素能力が向上するとされています。
③無酸素性能力(ハイパワー、ミドルパワー)の向上
筋における筋緩衝能、血中の乳酸の生成抑制、解糖系酵素活性の増大が生じることで、無酸素性能力の向上にも繋がると言われています。
①は主に3週間の長期滞在により効果が期待できますが、②③は数日から2週間以内の滞在でも効果が期待できるとされています。その一方で、高地トレーニングは体調管理やコンディションを維持することが難しいというマイナスの効果もあります。菅平高原は高過ぎず、低過ぎもしない標高のため、比較的安全にトレーニングが出来るのではないでしょうか。
(1周6.28kmのロードコース)
また、菅平高原には1周6.28kmのロードコースや全天候型の陸上トラック、少し上に登った標高1600mのところにはクロスカントリーコースがあり、練習の目的に応じて必要な負荷をかけることができます。このように様々な練習環境がそろっている点も合宿地として選ばれる理由なのではないでしょうか。
(全天候型の陸上トラック)
(標高1600mにあるクロスカントリーコース)
秋冬シーズンに向けて、選手たちは日々ハードなトレーニングを積んでいます。
怪我なく良い練習を積み重ねることで、その先の結果に繋がるよう私も頑張ってまいります。
鈴木辰哉