年末年始の厳しい寒さが少し和らぎ、日中は過ごしやすい日がありましたが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。
とはいえ、朝晩は最低気温が0℃近くまで下がる日も多く、布団から出るのに時間がかかってしまう…という方も少なくないのではないでしょうか。
そんな季節になると、「そろそろ体を動かさないと」「運動不足を解消したい」「ダイエットを始めたい」と考え、ウォーキングを始める方がいると思います。
特別な道具も不要で、今日からすぐに始められるウォーキング。実は、私たちの体と心に想像以上のメリットをもたらしてくれます。
今回は、ウォーキングがもたらす効果についてご紹介します。
■ メタボリックシンドロームの予防
メタボリックシンドロームの大きな原因は、内臓脂肪の蓄積です。内臓脂肪が増えることで、代謝の乱れや高血圧、高血糖、脂質異常が起こり、心臓病や脳卒中につながる動脈硬化のリスクが高まります。
ウォーキングのような有酸素運動は、この内臓脂肪を効率よく燃焼します。
さらに、血流が改善されることで血管が柔らかくなり、血圧の低下が期待できます。血糖もエネルギーとして使われるため、生活習慣病の予防・改善に効果的です。
■ がんのリスクを下げる
ある研究では、ウォーキングなどの有酸素運動習慣によって13種類のがんのリスクが低下することが分かっています。
特に、男女ともに死亡率の高い大腸がんや肺がん、そして女性に多い乳がんの予防効果が期待できるという結果が報告されています。
日常的に体を動かすことが、将来の大きな病気を防ぐ一歩になるのです。
1日1万歩のウォーキングを2か月続けたところ、不安や抑うつ感が軽減したという研究もあります。特に男性では、歩く量が多いほど精神状態が安定する傾向が見られました。
また、週2回以上の軽い運動を行う人は、認知症の発症率が約半分に低下し、認知症の前段階である軽度認知障害の改善にも効果があるとされています。
■ 眠りの質が向上する
ウォーキングの歩数と睡眠時間自体には大きな関係はありませんが、睡眠の質とは深い関係があることが分かっています。
1日の歩数が多い人ほど、布団に入ってから実際に眠るまでの時間が短く、ぐっすり眠れている傾向があるそうです。「なかなか寝つけない」と感じている方には、日中のウォーキングがおすすめです。
■ 創造性が高まる
座った状態と、歩きながらの状態で課題を解く研究では、数学的思考を必要とする課題はウォーキング中にやや成績が下がった一方で、創造性を求められる課題のスコアは約60%も向上しました。
景色を見たり、路面状況に合わせて体を調整したりすることが、脳に程よい刺激を与えているのかもしれません。アイデアに行き詰まったときこそ、歩いてみる価値があります。
■ 効果を高める歩き方のポイント
ウォーキングは、歩幅が広い人ほど認知機能低下のリスクが低いことも分かっています。歩幅65cm以上を意識すると、3年後の認知機能低下リスクが約3分の1になるという研究結果もあります。
また、歩くときは肩甲骨を軽く寄せ、背筋を伸ばすことが重要です。姿勢が悪いと呼吸が浅くなり、十分な酸素を取り込めなくなります。酸素が不足すると脂肪燃焼の効率も下がってしまうため、正しい姿勢を意識して歩くことが大切です。
ウォーキングは、長時間まとめて行っても、短時間をこまめに行っても、得られる効果に大きな差はないと言われています。
「運動習慣がない」「運動が苦手」という方こそ、まずは無理のないウォーキングから始めてみてはいかがでしょうか。
今日の一歩が、未来の健康につながるかもしれません。

羽根田